2017.7.6~7.7 【白砂山・八間山】 報告:石井徹 松木千恵子 | 東京ハイキング協会

2017.7.6~7.7 【白砂山・八間山】 報告:石井徹 松木千恵子 



山名: 白砂山(2,139m)、八間山(1,934m) 、三壁山(1,939m)、高沢山(1,906m)
日程: 2017年7月6日(木)-7月7日(金)

メンバー: 東京ハイキング 計19名
行程: (1日目)池袋=野反湖=第一キャンプ場-三壁山-高沢山-エビ山-弁天山-野反峠=宿
(2日目A班)宿=野反峠-八間山-湖畔-野反峠=川越
(同  B班)宿=白砂山登山口-地蔵峠-堂岩山-白砂山-八間山分岐-八間山-野反峠
歩程: (1日目)4.5H (2日目A班)4.0H (同 B班)8.40H
標高差: ①460m ②A班370m  B班600m
程度: 八間山A班(3)、白砂山B班(5)
天候: おおむね晴れ
宿泊: お宿 花まめ
バス: メモリー観光
費用: 20,000円

(1日目)
池袋 7:00
キャンセルの人がひとり出てしまったが、バスは19名のほぼ満員の状態で出発する。2日前に台風が通過し梅雨も一休みで、晴れ間がもらえるのは誠に嬉しい。九州や山口地方は何十年に一度の大雨に見舞われ、かなりの犠牲者が出ている模様であるが、このあたりは殆ど影響がなかった。多分野反湖あたりもそれ程影響がないであろう。

野反峠 10:40
この野反湖はまことに遠い。休憩を一回だけでひたすら走ってきたが、それでも3時間は優に超えている。野反峠からの全面的に黄色い風景を期待していたのであるが、なんと殆ど花が咲いていないではないか。レンゲツツジの残り花がポツポツと残っていて、それに咲き始めのノゾリキスゲの黄色が所々に加わっている程度である。
皆に『花の山』と宣伝していただけに、がっかりである。それでも梅雨の時期に晴れているのであるから良しとしようか。

第一キャンプ場 昼食 11:05 – 11:30
すでに11時を過ぎてしまっているので、登り出す前に大きなキャンプ場のテーブルを借りて昼食をしてしまうことにする。その方がザックが軽くなるし、登りの途中で19名もの人達の座る場所の確保を心配しなくて済む。

大した標高差は無い様に見えるが、結構登り甲斐がある。森林が薄くなってくると、足下に野反湖が見え隠れする。対岸の八間山も次第に大きくなってくる。晴れていても雲が多く、かんかんの日照りではないのが登っていて大変助かる。
すでに標高1,800mは超えているのであるが、気温はまだ相当に高い。下界はもの凄い猛暑になっているのではないだろうか。

三壁山 通過 13:00
山頂は展望の無い鬱蒼とした森である。ここから稜線上を歩くのであるが、地図では読み取れない小さなアップダウンが結構ある。道は良く踏まれていて、道標が要所要所に立っているので、迷うことは無い。
道は次第に野反湖から離れて行き、稜線上から幾重にも重なった山しか見えなくなる。

高沢山 13:40
エビ山 通過 14:30
エビ山から鞍部まで下りて来て、登り返しが始まったころに具合の悪いひとが出てしまう。松木さんに面倒を見て貰って、湖畔に降りてもらい、アップダウンの少ない道を野反峠に向かってもらうことにする。時間的にはむしろ掛かってしまうかもしれないが、脚や体への負担は楽であろう。

弁天山 15:45
別行動の5名を残して本隊はそのまま弁天山まで登り切る。山の上からは目的の駐車場もバスも間近に見える。
山頂には何故かは解らないが小さな石仏の弁天様が祀られている。その像はすでに風化が始まっているので、かなり古くから安置されているものであろう。




野反峠 16:20
宿 16:55
いろいろな道にある道標は野反峠では無く、『富士見峠』になっているので、解りづらい。野反峠にある道標は『野反峠』である。
宿は峠から車で30分以上も戻らなければならない。湖近辺にはキャンプ場を除いて宿泊施設が全く無いのである。
『お宿 花まめ』は、道の駅六合の内にある小さな宿である。ネットで見つけて、問い合せた時に電話に出てくれたひとが美人だったので、ここに決めたのだが、宿自体にはそれ程期待はしていなかった。でも、部屋がすこぶる綺麗で快適な夜を過ごすことが出来て「当り」である。

(2日目 A班石井)
宿 9:00
私自身は、B班を見送るために6時に一緒に出発して「ハンノ木沢」の徒渉点まで行って、8人が元気に登って行くのを見送って来たので、あまり違和感はないが、山行でこんなに遅く出発した経験は今までにない。とても登山の行動とは思えないが、なにしろ白砂山から下りてくるB班と14時に野反峠で待ち合わせなのだから、こんなスケジュールになってしまう。
なお、付き合ってくれている運転手の中川さんに戻って来るときに『この道を2往復もしたので、もうすっかり道を覚えてしまった』と言ったら、中川さんは『もう飽きました』と答えていた。実際にはこれからさらに1往復をするのである。
B班の行きのバスでは、昨夜の大雨の影響で、小さな土砂崩れがあり、立木とその土砂の塊がどんと車道を塞いでいた。車を降りて皆で立木を引っ張り、どうやら小型バスが通れる幅の空間が出来たので無事にバスは登山口まで行くことが出来た。
私がB班の見送りに山の中に入っている間に、中川さんが「長野原署」に電話をしておいてくれて、帰りの道路にはパトカーが来ていて、ある程度立木と土砂は除去されていた。

野反峠 9:55
昨日、体調を崩したひとも、今日は大丈夫だと言うので一緒に行動することにする。登り始めは階段である。両側には花が満開、と言いたいところであるが、残念ながらそれ程でもない。とは言え、ノゾリキスゲ・レンゲツツジ・ウラジロヨウラク・サラサドウダン・ベニドウダン・タニウツギ・ツマトリソウ・タカネニガナ・オニアザミ・ハクサンフロ・カラマツソウ・イブキトラノオなどなどの花が、笹原の中に点在している。昔山肌の一面に咲いていた花たちは、笹に食べられてしまっていて、あと10年もすれば殆どの花は消えて無くなってしまうかもしれない。



八間山 11:30
それほどきつい登りはなく、淡々と歩いていると山頂に到達する。気象観測の為の祠は崩壊していて、いかにも憐れである。今日もそれほどの虫に悩まされることはなく、快適な山頂である。残念ながら展望は「堂岩山」までで、B班が登っているであろう「白砂山」は雲の中である。
 

山頂で昼食を摂ろうと予定していたが、なにしろ朝食が8時で、それもご飯をお代わりしてまで食べてしまったのでお腹が空いていない。皆もそのようなので、下山の途中で食べることにする。
下り始めは少々荒れた道で、傾斜もかなりある。しかも昨夜の雨で多少土が濡れている。半分ほど降りると傾斜が緩くなるが、なかなか昼食にする適当な場所が出てこない。ついに国道まで下ってしまう。下山の途中にはマイヅルソウやゴゼンタチバナの群落がいたるところにある。ユキザサも沢山ある。

湖畔 昼食 12:40 – 13:05
国道から湖畔に向かう道の途中で昼食にする。食べ終わってから後は自由行動にする。2時半までに野反峠に到着することが唯一の約束ごとである。
その趣旨は、綺麗な景色や花を自分のペースで写真に撮ったり、鑑賞してもらうことである。広いしかもウッドチップを敷いた広い歩道が白樺と草原の中を通っているだけなので、絶対に迷子にはならない。残念ながら、この道も花がだいぶ少なくなってしまっている。


野反峠 14:30
2時に戻ってくるのは無理だとは覚悟していたが、全然B班から連絡が入らない。電波が通じない場所を歩いているのであろう。メンバーの力から考えると事故があったとは思えないので、電波が通じる八間山の山頂に着けば連絡が来るであろう事は確信できる。山頂から丁度1時間で野反峠まで降りてこれるので、どうやら到着は16時であろうと予想する。
それまで、ビールを飲んで、ソフトクリームを舐めて、運転手さんと善後策を相談して電話を待つ。15時をほんの少し過ぎた時に山頂からの連絡が入った。私としてはもうすることが無く閑なので、迎えに行くことにして再び階段を上り始める。

ここまでの記録 石井徹

 

(同  B班) 記録 松木千恵子
宿 6:00
白砂山登山口 出発 6:45
バスで野反ダムの白砂山登山口まで送ってもらう。出発する際、石井リーダーからは時間は気にせず、慌てないで安全第一に下山するよう助言頂いた。
昨夜に多量の雨が降り、一か所渡渉の場所があるのでと、心配して見送りに付いてきてくれた石井リーダーは、全員が川を渡るのを見届けてからバスに戻って行く。

地蔵峠 7:35
樹林帯の中を登山道はしっかりとついていて歩きやすく、コースタイム通りで秋山郷への分岐点である地蔵峠に到着する。
なだらかな道端にはゴゼンタチバナが群生している。
地蔵山から下がったところに倒木と残雪があり、危険なので少し手前から笹薮に入り無事通通過する。

水場 9:00
水場の辺りに来ると小さい虫が飛び交うので 網を被り、虫よけスプレーで虫対策をする。水場を過ぎると堂岩山の登りになる。
樹木が少なくなり、日当たりの良い登山道にはコイワカガミが咲いている。

堂岩山 9:40
八間山分岐 9:50
堂岩山より少し下がった所に八間山への分岐点がある。目の前に白砂山の稜線が広がるが、その奥は霧に隠れていて何も望めない。
分岐より10分下り、白砂山への登りにかかる。ここの稜線の歩きは気持ちが良い。

猟師沢の頭 10:20
白砂山へは1.3kmとの道標あり、まだまだ先は長い。猟師沢の頭を下ると二つ目のピークが目の前にあり、それがなかなかの急登でしかも 岩場やガレ場なので慎重に歩幅を小さくゆっくり一歩一歩前進する。
ハクサンチドリが斜面に鮮やかに咲いていて疲れを癒してくれる。

白砂山 食事 11:20 – 11:40
時間が掛ったが、念願の白砂山へ全員で到着する。雄大な景色を楽しみながらゆっくりと食事をしたいのは山々であるが、戻る道はまだまだ長いので手早く食事をとり下山を開始する。

往路と同じ道を八間山への分岐まで戻る。一息しながら後ろを振り返ると、白砂山の全容はうす曇りの中に微かに見ることが出来る。
八間山への尾根道は、はじめはユキザサの花を見ながらルンルン気分の稜線歩きで、その後樹林帯の中に入る。

黒沢の頭 14:20
黒沢の頭はなかなかの急登で、サラサドウダンの花の絨毯を踏みながら喘ぎながら到着する。
八間山まで1.2kmの道標があると尾根を回り込み、八間山への最後の登りになる。

八間山 15:00
山頂でようやく電波が通じたので、石井リーダーに連絡し、『みんなバテバテだが元気でーす』と伝える。
手早く集合写真を撮り、野反峠に向けて最後の下山を開始する。

野反峠へ下る道の途中まで来ると下の方に人影が見えた。。。心配して石井リーダーが迎えに来てくれていた。全員が声高々に「リーダーだ」と叫び、一安心する。

野反峠16:00
白砂山から野反峠への長い縦走路を8人全員で一致団結、協力しあい無事完歩出来ました。万歳。


これまでのコメント

  1. 小林妙子 :

     完歩おめでとうございます 往復の長いコース女性8人で良く頑張りましたね
    梅雨時に両日とも雨に降られずラッキー。花も沢山写っています。ウツギ、サラサドウダンやハクサンシャクナゲも咲いていて、前日の足慣らしもよかったですね。良い思い出になりますでしょう 
    石井リーダーの新リーダーとの同行は立派な育成で、細やかな気づかいが感じられます。

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